手話施策推進法について。

超党派の議員立法、手話施策推進法が成立しました。

2013年に鳥取県で手話言語条例が制定され、現在では多くの自治体で同様の条例が制定されています。

かつてろう学校では手話が禁止されていた時代がありました。これは、ろう学校を卒業して社会に出ても手話ではコミュニケーションに支障が生じるということが理由でした。唇の動きを読んで相手が何を言っているのかを理解することがろう学校での教育で、手話に頼るとこれかおろそかになるというのです。

私より年長の手話通訳士の方から、ろう学校で手話でコミュニケーションをしたらバケツをもって廊下に立たされたという昭和的なエピソードを伺ったことがあります。

それでもろう者たちは、手話を自分たちの「言語」として守ってきました。

全日本ろうあ連盟の人々とともに、「手話言語法」を立案し、議員立法として提出したことがあります。名称は変わりましたが、内容的にはおおむね同様のものと評価しています。

鳥取県では、県立病院の医師が患者の症状など、手話でコミュニケーションがとれるようトレーニングしているとのことです。

医療関係では救急で運ばれたときに手話通訳士を伴えないこと、公共交通の関係では電車が止まったときにその理由のアナウンスが聞こえず、何が起きているのかわからないなどのがあります。

今年は日本ではじめてデフリンピック東京大会が開催されます。開催国としてふさわしい施策が推進されることを期待したいと思います。

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