立憲主義の回復を目指す


これまで、数の力で押し切る強引な政治が推し進められてきました。単純な多数決が民主主義ではありません。どんな考えの内閣であっても、どの政党が政権を担っても、権力行使について超えてはならない一線を決めたルールが憲法です。権力は憲法によって制約されるという立憲主義を回復させ、まっとうな政治を取り戻します。

「すべて権力をもつ者はそれを濫用しがちである。かれは極限までその権力を用いる。それは不断の経験の示すところだ」と、モンテスキューは『法の精神』で述べています。文書の隠ぺいや改ざん、さらには破棄など、これまでの政権の行いは、「極限まで」どころか、極限を越えた現代の焚書(ふんしょ)ともいえる振る舞いまで行いました。

権力者がつくった法律が国民を規律しているのに対し、憲法は国民が自らの権利を守るために、権力を縛るものです。どんな考えの内閣であっても、どの政党が政権を担っても、権力行使について超えてはならない一線を決めたルールが憲法です。立憲主義とは、憲法によって権力を縛り、暴走させないという原則。縛られる側の権力者が改憲の旗を振り、声高にあおるのは論外です。憲法の危機の根源は、権力行使への制約を振り払おうとする権力者のおごりにほかなりません。


衆議院 憲法審査会での活動 立憲民主党 憲法調査会での活動

すべての人に優しい社会を


マイノリティーに優しい社会はすべての人に優しい社会です。マイノリティーへの配慮から始まった取り組みが多くの人の暮らしを豊かにしている事例はたくさんあります。小さな声、当事者の声を活かす政策づくりを実践します。

駅などでのエレベーター等の設置は、もともとは足の不自由な人への配慮でした。しかし、健常者でも、お年寄りやベビーカーを引く保護者にも、移動の利便性が増しているのではないでしょうか。ホームドアの設置も、目の不自由な方の転落事故を契機に広がりをみせていますが、転落事故に占める割合は、圧倒的に健常者が多数で、多くの人が転落リスクを回避できるようになっています。

「耳の聞こえないメジャーリーガ― ウィリアム・ホイ」(光村教育図書刊)という絵本があります。「ストライク」や「セーフ」などのジェスチャーが、聴覚障がいのあるメジャーリーガーの発案で生まれたエピソードとともに、場内アナウンスも大液晶画面もない時代に、プレー内容が観客にもより分かりやすくなり、観戦の楽しみが増したことが描かれています。

「Nothing About Us Without Us(私たちのことを私たち抜きで決めないで)」障がい者運動における象徴的なスローガンです。マイノリティーに関する施策に関わらず、当事者の声を活かし、すべての人に優しい法整備を進めていきます。


立憲民主党 障がい者・難病PTでの活動

あるがままを誇れる社会を

「誰が何と言おうと、あなたはあなたらしく生きていけばいい」ということが当たり前に言える社会、障がいの有無、性的指向、性的自認によってではなく、一人ひとりの人格によって正当に評価される社会でなければなりません。あらゆる差別と断固たたかい、あるがままを誇れる社会をめざします。

キング牧師による有名な演説「I have a dream」の一節に、「私には夢がある。いつの日か、私の4人の幼い子どもたちが、肌の色ではなく、その人格によって評価される国で暮らすという夢が」というものがあります。差別のない社会を創る理想は、万国共通であるべきです。

多様な個性や価値観、基本的人権が尊重される社会をめざし、「LGBT(性的少数者)差別解消法案」や同性間による結婚を法制化する「婚姻平等法案」を立案しました。

多様性は一人ひとりの人権の問題であると同時に、社会の活力の源です。個人の人格を尊重し、各々が抱える不安を小さくすること、少数の意見を認め合い、差別や分断を許さない社会の創生はすべての人の安心につながります。

立憲民主党 ジェンダー平等推進本部での活動

ボトムアップの政治の実践

政治課題は生活の中にあり、本当の変化は小さな声から始まります。トップダウンではなく、身近な問題や困りごと、生活実感をもった切実な訴え、みんなで議論して政治の場に提起していくボトムアップの政治の実践を続けていきます。

2019年の統一地方選においては、都連政調会長として、都内20カ所以上でワークショップを開催、草の根の声を集め、議論を重ね、統一地方選共通政策「東京政策2019」を編さんしました。

検察庁法改正法案は一人のツイッターでの発信が、大きなうねりとなって、ついには廃案へと追い込みました。大学入試の民間委託問題では、現役の高校生が声をあげて政治を動かしました。最初は小さな声かもしれません。しかし、声をあげれば政治が変わることも確かです。今日の少数意見が明日の多数意見になるかもしれないのが民主主義です。

新型コロナウイルス感染症に関しては、対策が必要な分野はすそ野が広く、政府、自治体の対応では取り残される人々が出たり、対応にアンバランスが生じました。現場の意見をくみ上げ、政府や自治体に善処を求めて、要請行動を継続しています。現場の声、生活実感をもった切実な訴えを大切にします。


経済政策としての格差是正

努力だけではどうにもならない理不尽さと闘いながらも、懸命に生きる人、今日よりも良い明日が来ると信じ、まじめに働く人々の暮らしから底上げをしていかなければなりません。社会保障の充実、税制の見直し等による所得再分配機能の強化などにより、格差を是正し、消費拡大につなげることがこれからの経済対策です。

トゥリクルダウン理論、すなわち「富める者が富めば、貧しい者も自然に豊かになる」とする仮説を背景にとするアベノミクスでは庶民の生活は豊かになりませんでした。しかし、大企業が空前の内部留保をため込む一方で、非正規労働の比率が増大し、労働分配率は低下しています。

GDPの約6割は個人消費ですから、格差を是正して、ひと握りではない、より多くの人の可処分所得が増大する方向に政策を誘導することは、社会政策であるとともに経済政策でもあります。2014年12月にOECDが発表した報告書でも、「所得格差は経済成長を損ない、所得格差を是正すれば経済成長は活性化される」という指摘があります。

社会保障の充実、税制の見直しなどによる所得再分配機能の強化などにより、格差を是正し、消費拡大につなげることがこれからの経済対策です。