[1時間目]立憲主義ってなんですか?
国家権力が憲法の制約を受け、国政が憲法の規定に従って行われる原則を立憲主義(constitutionalism)といいます。
立憲君主制という言葉は聞いたことがあると思います。
「国王といえども、神と法の下にある」というイギリスの法のことわざが示すように、絶対王政とは異なって、王様であっても、法(憲法)に従った政治を行わなければならない制度を指します。
法律が、国民を縛るものであるのに対して、憲法は、権力者を縛るものということができます。
国のさまざまな政策は、法律や政令・命令あるいは予算措置の形で実現されます。
それは、時々の政権、日本の場合には国会における多数派の意思で決まります。
しかし基本的人権は、時々の多数派の意思によっても侵してはなりません。
言い換えると、方針の違う内閣に替わっても、また、時として政権が交代し、どの政党が政権を担当したとしても、侵してはならない共通のルール(憲法)というものがあり、そのルールのもとに政治を行うということが立憲政治といえます。