被害者の心情と立法事実のはざまで(性犯罪に関する刑事法改正について)

1年以上前に書いた性犯罪についてのノートがSNSを中心に多くの方に取り上げられており、事務所にもご連絡などいただいていることから、どのような形で発信するのかについて迷いながらのつぶやきです。

「長文」「難解」といいながらも、最後まで読んでいただいた皆様、ありがとうございます。

もともと私は刑事法の専門家でも、研究者でもありませんから、外国の法制については、私の意見というより、研究者の方々の論文を参照して、紹介したものです。

そのうえで、考えられる方策、の部分は、当時の議論を経て私の責任で書いたものです。この点について、より適切な方法がないか、多くの方に議論いただければと考えています。

ところで、党の報告書で、当時私が座長を務めていた時、当事者団体の皆さんから不評であった旨の記述があります。

よく、立法は、医療に例えられることがあります。社会に対する病理に対する処方箋が、法律だということです。

もし、患者が、劇薬を処方されたし、という希望を医者に対して述べたとします。しかし、それではかえって寿命を縮めてしまうとか、体に対する負担が大きすぎるという場合、効き目は強くない薬を処方して、経過観察する、というのが医者としての倫理だと思います。

立法をする際にも、当事者団体からより強い規制を求められたとしても、かえって「嗤う加害者」を生み出してはならないというのは、立法府の矜持と考えます。

ノートにも書きましたが、刑法は、あくまでも性被害をめぐる課題の1つにすぎません。教育、被害者支援、証拠保全の問題などなど、多くの議論が、制度設計や予算措置に結びつくことを希望します。