【山花談話】憲法記念日にあたって
2018年5月3日、日本国憲法の施行から71年を迎えました。
憲法との向き合い方について、これまで大きな2つの潮流がありました。
いわゆる「護憲論」の立場は、現行憲法を一字一句変えるべきでない、あるいは、議論をすることそのものが改憲への入り口として拒否するきらいがあったのではないでしょうか。
これに対していわゆる「改憲論」は、権力行使を容易にしたり、国民の義務規定の創設や、国民の権利を制限するような方向の主張がされてきたのではないでしょうか。
一般に、法律の制定・改廃は机上の論理のみによって行われているのではありません。
たとえば、かつては今ほど厳しくなかった飲酒運転も、高速道路での悲惨な事件をきっかけに、それを抑止する必要から厳罰化がされました。法律を新たに作ったり、改正をしたり、廃止をするには、このような必要性、つまり立法事実の存在が必要なはずです。
同様に、憲法を改めようとするのであれば、観念的・抽象的な議論ではなく、憲法の規定が原因で、政策遂行に支障が生じることがあるのか、あるいは憲法に規定がないことによってどのような不都合が生じるのかなどについて、その必要性について具体的な事実に基づいて検討されることが必要です。
私たちは、権力を制約し、国民の権利の拡大に寄与するとの観点から、憲法の論議を行います。すなわち、立憲主義の観点からの憲法論議、「立憲的憲法論議」のスタンスに立ちます。
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【代表談話】憲法記念日にあたって – 立憲民主党