憲法改正国民投票法を巡る諸問題について。
衆議院の憲法審査会が開催されました。テーマは、憲法改正国民投票法をめぐる諸問題、放送CM・ネットCMが議題でした。
国民投票などに際して、多くの国で放送CMについて何らかの規制が行われています。資金量の多寡によって結論が左右されないように、ということが理由です。
もっとも、近年ではネットCMが量的に増大していることから、放送CMを規制することにどれだけの意味があるのか、という意見もあります。
しかし、放送CMについては賛成派・反対派についての量的測定が容易にできるという特徴があります。量的な均衡が確保されなければ、国民投票の結果が、「公正な投票であった」という納得感が得られないと思います。言葉を換えていえば、CMの量的平等は「投票結果の正統性を担保する」1つの要素だといえます。したがって、放送CMについてのルールを法律で規律することについては、現在でもなお、意義があるものと考えます。